Jeanine Zhao

  • 2012年7月13日
    Par Jeanine Zhao
    OPENING @ HONG KONG <BR />BY JEANINE ZHAO

    OPENING @ HONG KONG
    BY JEANINE ZHAO

    大成功を収めた東京での公開を経て、シャネルの「リトル ブラック ジャケット写真展」がニューヨーク、台北に続いてやってくるのは、活気と輝きに満ちた都市、香港。魅力あふれるハリウッド通りにあるスペース ギャラリーにて、7月7日から16日まで写真展が開催されました。

    カール ラガーフェルドによるプライベートな雰囲気のモノクロのポートレートが、2階建てのギャラリーの薄いグレーの壁を飾っています。ギャラリーがあるのは、アートギャラリー、中国の骨董品を扱うお店や小さなブティックなどが並ぶスタイリッシュな地区。150年の歴史を持つ有名な寺院、文武廟も歩いてすぐの距離です。暑いながらも爽やかさを感じさせる夕刻、「リトル ブラック ジャケット写真展」のオープニング レセプションが開催されました。会場には、香港のセレブリティが一堂に会しています。作品に収められたジャケットはブラックですが、集う人々の装いはとても色鮮やかでした。フランスの女優、セシル カッセルはブロンドの新しいヘアスタイルで香港に到着しました。隣に並ぶのは女優のエリザ セドナウィ。胸元が大きく開いたマキシ丈のドレス姿はまぶしいほどです。

    韓国の映画祭で数々の賞を手にした中国の映画スター、タン ウェイ(湯唯)も登場し、カール ラガーフェルドが撮影した100枚以上におよぶポートレートの中でも、4歳のスカーレット アッツマン ハインの大判プリントがお気に入りと語りました。最高にスタイリッシュなデジタルアーティスト チョウ イー(周依)も来場しています。開催地である香港からは、歌手のジョイ ヨン(容祖兒)、国内で最も名の知れた作詞家でトレンドの仕掛人でもあるワイマン ウォン(黄偉文)、ブティックのオーナーでファッションアイコンのヒラリー ツイ(徐濠縈)をはじめ、錚々たる顔ぶれが集いました。誰もがシャネルのリトル ブラック ジャケットを自分なりのスタイルで着こなしています。

    カール ラガーフェルドが語ったように、アジアに魅せられていたマドモアゼル シャネルは、デザインにおいてもアジアからインスピレーションを得ていました。だからこそ、アジアにおいて、シャネルの人気は衰えることを知りません。メークアップ アーティストのZingは、ヴィンテージから新作まで、シャネルのジャケットの熱烈なコレクターでもあり、香港での写真展の開催を心から祝福しました。彼は何年もシャネルのリトル ブラック ジャケットを愛用していますが、これは不思議なことではありません。壁を彩る数々の写真の中には、男性の姿もあります。そもそもシャネルのジャケットは、マドモアゼル シャネルが男性の制服にインスピレーションを得て誕生したものであることを、カール ラガーフェルドとカリーヌ ロワトフェルドは心得ているのです。

    日が暮れて、輝きだす香港の夜景。太陽が沈むと、人々は隣接するパーティー会場へと向かいました。多彩なゲストを楽しませているのは、ミュージシャンのChoi Sai Ho(蔡世豪)による音楽です。
    マドモアゼル シャネルはかつて、次のように語ったといいます。「ファッションは、単に洋服のことだけではない。ファッションは空にも、街にもある。なぜならファッションは、アイディアや私たちの生き方、出来事と結びついているのだから」。

    時に、ちょうどこの写真展のように、新しいものの鋭さと、時を超える感性とが出会うことがあります。急速に変化する香港において、それはまさに祝福に値するといえるでしょう。

    撮影: フレデリック デヴィッド